「成果は小出しに、不祥事はまとめて出す。」のが組織にとっての理想ですが、逆の方を選択して窮地に陥ってしまいがちなのが人間の悲しい性です。牛肉などの産地偽装で壊滅寸前の打撃を被った船場吉兆ですが、不正はこれだけではなく、飲食店としての「タブー」も犯していたようです。
せこい!船場吉兆 今度は食べ残し別の客に (1/2ページ) - MSN産経ニュース から2008年5月2日21時42分に引用牛肉の産地を偽装表示していた高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)が、本店の料亭部門で客が残した刺し身やアユの塩焼きなどの料理をいったん回収し、別の客に提供していたことが2日、関係者の証言でわかった。料亭経営を取り仕切っていた当時の湯木正徳前社長(74)の指示で昨年11月の営業休止前まで常態化していたとみられる。一連の不正表示とともに、老舗の高級料亭としてのモラルが改めて問われそうだ。大阪府警も従業員らの事情聴取で、こうした証言を把握している。
不祥事は出せるときに全て出すのが危機管理の鉄則ですが、いくらいずれバレルこととはいえ、これを公表するのを躊躇した気持ちはわからないでもありません。飲食店の絶対的なタブーである「客の食べ残しの再利用」が同時に発覚したとなると、その時点で「ドボン」になりかねないと思ったはずですからね。
聞いてみる機会がないことが残念ですが、このことを聞いた再開後も船場吉兆を利用している常連の方の気持ちを伺ってみたいですね。私のような一般ピープルでも食べ残しを再利用している飲食店は敬遠したいと思いますが、船場吉兆は言うまでもなく高級料亭ですからね。とは言うものの、原価の高い高級食材の再利用は莫大な利益を生み出すはずですから、船場吉兆はさぞ儲けまくったことでしょう。
「儲けるためにはプライドを捨てろ」とよく言いますが、船場吉兆も利益のために「高級料亭としてのプライド」を捨てていたということでしょう。その結果が、自らを高級料亭としてどころか飲食店としても1ミクロンたりとも値しない存在に貶めてしまったというのはヒニクとしか言いようがないですね。
再開できたとはいえ、辛うじて立っているというのが船場吉兆の今の現状だと思いますが、今回の発覚後も立ち続けられるかどうかは正直微妙と言わざるを得ないでしょう。
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・時事ドットコム:手付かずの料理、別の客に=アユ塩焼きなど、前社長指示−保健所が調査・船場吉兆
・船場吉兆HP
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