「ロス疑惑」、今では半分前後の人が知らないかもしれませんが、80年代に世間で話題になった事件です。この事件の犯人とされた三浦和義氏は、2003年の最高裁で無罪となったのですが、その三浦氏が、この事件で再び逮捕されました。事件の舞台となったアメリカで・・・
米ロサンゼルス市警は23日、約27年前のロス銃撃事件(ロス疑惑)で殺人罪などに問われ、最高裁で無罪が確定した三浦和義元被告(60)が22日、1981年11月に妻、一美さん(当時28歳)を殺害した疑いなどでサイパン島(米国自治領)の空港で逮捕されたと発表した。空港警察当局者によると、サイパン島内の拘置所で身柄を拘束されている。米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)はロス市警当局者の話として、ロサンゼルスで起訴される可能性があると伝えている。
↑ 毎日新聞 『三浦和義元被告:米ロス市警が逮捕 81年銃撃、一美さん殺害容疑 新証拠を発見か』
「無罪が確定した事件で再逮捕なんてありえないのでは?」と思われるかもしれませんが、それは日本国内でのことであって、他国は一切関係のないことなのです。ですから、「ロス疑惑」の舞台がロサンゼルスである以上、日本側の裁判で確定したからといって、アメリカ側もそうなるわけではないのです。ありえないことなのは否定できませんが、ありえなさは日本の捜査当局のメンツを考えてのことで、三浦氏にはまったく関係のないことなので、のうのうとサイパンに行くなんてことは、愚の骨頂と言わざるを得ないでしょう。
今回、三浦氏を逮捕したロス市警ですが、27年前の事件だということと、関係ないとはいえ「日本で無罪が確定した」という事実は法廷戦略上、相当重いことも確かなので、「新証拠」を握っている可能性は高いと思います。ただ、今回の裁判の舞台となるカリフォルニア州は、日本では無罪の根拠となった”共犯者との謀議や実行犯が解明” (※1)する必要がなく、”2人以上が犯行を共謀したことを立証” (※1)できれば有罪となるので、日本よりもハードルが低いことも確かです。
現在の状況では、裁判まで持っていけるかどうかわかりませんが、日本人にとって注目すべきは、事件そのものだけではないでしょう。なぜならば、アメリカの裁判は、基本的に「陪審制」で行われるからです。「陪審制」と言われてもピンとこないでしょうが、日本でも2009年5月までに行われるとされている「裁判員制度」とほぼ同じものです。
時間的に間に合うかどうか微妙のことも確かですが、日本人が注目するであろう今回の裁判は、どんな模擬陪審よりも「生きた教材」になるはずです。人間、自ら興味を持ったものからは、知らず知らずのうちに吸収していくものですからね。
ちょっとした油断が、気がつかないうちに大きな慢心となって命取りとなる。今回の三浦氏の逮捕劇は、まさしくそれだと思います。そうでなければ、「裁判フェチ」か「被告人フェチ」としか言いようがないですからね。
この記事の関連リンク
・産経新聞 『日米司法制度の差から生じた衝撃逮捕劇 米に重大殺人の時効なし… 』(※1)
・読売新聞 『「三浦元社長、なぜ今」、弁護士「渡米は危険」』
・陪審制 - Wikipedia
・裁判員制度 - Wikipedia
・無限回廊 『「疑惑の銃弾」事件』
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・懐かしい名前ですが・・・(ロス疑惑の三浦和義、万引きで逮捕)
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