間違っても無罪はないだろうとは思っていたものの、いざ執行猶予なしの実刑判決を目の当たりにすると、罪状の重さに少し驚いたのも事実です。判決そのものは当然だと思いますが、個人的には、東証が日興コーディアルにしたような執行猶予付きの甘甘判決になる可能性も予想していましたからね。
ライブドアの連結決算を粉飾したなどとして、証券取引法違反の罪に問われたライブドア前社長の堀江貴文被告(34)に対し、東京地裁の小坂敏幸裁判長は16日、懲役2年6カ月(求刑懲役4年)の実刑判決を言い渡した。判決は起訴事実をすべて認め、「粉飾した業績を公表して株価を不正につり上げた」と非難し、堀江前社長の「指示、了承なしには各犯行はあり得なかった」と判断。「証券市場の公正性を害する悪質な犯行」として実刑が相当とした。
↑ 朝日新聞 『堀江被告に懲役2年6カ月の実刑判決 ライブドア事件』
堀江被告を含む当時のライブドアの経営陣は、「リフォーム詐欺」のような犯罪行為だと認識した「腹黒い金儲け」というよりも、ゲーム感覚で制度の盲点を突いたに過ぎないのでしょうけど、それにしては社会に迷惑をかけすぎなので、犯罪行為とみなされて仕方ないと思います。今当時の彼らの様子を考えてみると、すごい軽いノリで数百億円の資金を担う企業の重さを微塵も感じさせませんでしたからね。それを考えると、当時彼らをもてはやした社会は、やっぱり異常だったのかも知れません。
今考えると、当時のライブドアのビジネスは、ニッポン放送株の時間外取引のような「特殊部隊による奇襲」で周りを撹乱しながら前線に拠点を築き、それで弱いライブドア本体を引っ張り上げるという「弱い軍隊の戦い方」を実践していただけだという気がします。事実、ライブドア本体の守りは、証拠が残らないように細心の注意を払っていた村上ファンドとは違って、検察にあっけなく落とされるほどの脆弱な守りでしかなかったですからね。
堀江被告にとって今回の判決は、転落の始まりの序曲に過ぎないでしょう。彼は今回の判決で、「時間」と「お金」を失うことがほぼ確実になりましたらね。控訴したとはいえ実刑判決は、彼から「若さ(彼は年相応のビジネス手法を持ち合わせていないでしょう)」を奪い、彼から多額の賠償額をむしり取ろうとしている、ライブドア株主たちの訴訟に追い風を与えることは確実ですからね。
いずれにせよ、堀江貴文という人物がITビジネス界で「終わった人」になったことだけは確かなようです。
この記事の関連リンク
・朝日新聞 『堀江被告実刑、判決理由の要旨』
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