個人的には「メリット」を見出だせなかったので「反対」の立場だったのですが、この結果では正直、喜べませんね。
いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票は17日に投票が行われ、開票の結果、「反対」が「賛成」を僅かに上回って多数となりました。これによって、大阪市の橋下市長が掲げ5年にわたり議論が行われてきた「大阪都構想」は実現せず、今の大阪市がそのまま存続することになりました。
via: 大阪住民投票 反対多数 都構想実現せず NHKニュース
事実上、「反対確実の情勢」だった1週間前の事前調査がアナウンス効果になったのか、投票結果は事前調査が覆るという不測の事態は避けられたものの、本当にマスコミ泣かせの結果となりました。0.8%差ではマスコミ十八番の「出口調査」が測定誤差の範囲になって機能しなくなりますからね。
これだけの僅差だと、信頼性が高いとは言えないですが、賛否を分けたのは以下の2点だと思います。
(1)の「未来予想図」は、自分がどの「特別区」に組み込まれるかです。別の言い方をすれば、自分たちが組み込まれる「特別区」によって明暗が出ると有権者が判断したということです。経済的の中心地で見通しの明るい「新北区」は、軒並み賛成優位、それ以外は明るさを見出だせないので、軒並み反対多数ですからね。
朝日新聞より引用(※1)
(2)の「大阪の範囲」は、「どこまでが大阪か」ということです。変化に消極的な「シルバーデモクラシー」を刺激したのは、ここだと思います。長く大阪市に住んでいる人間ほど、「大阪はあくまで『大阪市』」だという認識が強いのです。これは歴史的、文化的に考えても否定できないと思います。橋下氏の歴史と文化に対して非常に冷淡で理解が皆無であることが、最後の最後に命取りになったのは、何とも言えぬ皮肉と言わざるをえないでしょう。
最後になりますが、今回の選挙で最も致命的なのは、僅差の結果になったことでしょう。今の大阪市のドン底から脱出する王道は、都構想を実現するか否かではなく、可能な限り一致団結して乗り越える努力をすることなので、この僅差は非常に大きなダメージなのです。これだけの僅差ならば、賛成派と反対派の「溝」を埋める努力だけで莫大な時間を費やすはずですからね。
都構想が実現しなかったこともそうかもしれませんが、これも明らかに橋下氏の責任なので、任期中にその「後始末」だけはしっかり付けるべきでしょう。でも、あの人、「俺の言うこと聞かんかったら、後は好きにしろ」っていう人なんだよなぁ〜
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・大阪都構想賛否、地域差くっきり 幻の北区は一丸で賛成:朝日新聞デジタル(※1)
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仰るとおり、結果よりも「分裂された後始末をどないするねん?」って聞きたいです。
もちろん、賛成反対両者にね。