北朝鮮による2度目の核実験で、交渉の舞台が「6カ国協議」の北京から「国連安保理」のニューヨークを移った北朝鮮の核問題ですが、アメリカの現在の戦略である「アメリカを中心とした多国の連携による包囲網」の裏で、米朝2国間による"Cold Battle"も激しさを増しているみたいです。
北朝鮮の最新の「交渉カード」は、言うまでもなくこれでしょう。
聯合ニュース 『北朝鮮中央裁判所、米女性記者2人に12年の重刑』 から2009年6月8日22時52分に引用北朝鮮に抑留されている米国籍の女性記者2人に対し、北朝鮮の中央裁判所がそれぞれ12年の「労働教化刑」を宣告した。北朝鮮の朝鮮中央通信が8日の「報道」で、「朝鮮民主主義人民共和国中央裁判所は、米国記者ローラ・リンとリ・スンウン(ユナ・リー)に対する裁判を6月4日から8日までの間に進行した。裁判ではすでに起訴された朝鮮民族敵対罪、非法国境出入罪に対する有罪を確定し、それぞれ12年の労働教化刑を言い渡した」と報じた。
両記者に対する北朝鮮の司法手順が終わったことから、2人の早期釈放を目指す米政府と北朝鮮当局の交渉が本格化する見通しだ。
自分たちで拉致しておいて「非法国境出入罪」なんてのたまうのは、外道中の外道でもなかなかできないことだとは思いますが、これまで世界中の人間を拉致し続けている北朝鮮にしてみれば、2人程度の拉致は痛くも痒くもないことなのでしょう。おそらく北朝鮮は、人権を重んじる傾向の強い民主党政権には、この手の手法が有効になるのではと踏んでいるのでしょう。
アメリカが現在、切っている「カード」は、こちらになるでしょう。
asahi.com(朝日新聞社):北朝鮮の「テロ支援国家」再指定検討 クリントン米長官 - 国際 から2009年6月8日23時3分に引用クリントン米国務長官は7日、米ABCテレビのインタビュー番組で、2度目の核実験を実施した北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定するための調査を始めたことを明らかにした。
アメリカの基本戦略は、「カネの兵糧攻め」の一本のはずです。今回のテロ支援国家再指定の検討も突き詰めれば、「カネの道」を塞ぐことに繋がりますからね。テロ支援国家に指定されると、世界銀行からの融資が止められるのです。時間的にこちらが先なので直接言及していませんが、北朝鮮による女性記者抑留に対しても暗示はしているはずです。今回の不法抑留をネタにテロ支援国家に持っていくことも充分可能ですからね。
国連安保理は穏健な制裁を望む中国の抵抗で停滞しているのが現状ですが、事態は中国の思惑とは裏腹に着々と悪い方向に進行していると言わざるをえないでしょう。もちろん、一番それに貢献しているのは北朝鮮なのですけどね。
この記事の関連リンク
・北で米国人記者2人有罪 朝鮮中央通信の報道全文 - MSN産経ニュース
・テロ支援国家 - Wikipedia
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