現状がどうであれ、光り輝いた選手が引退するのは寂しいものです。シドニー五輪の女子マラソンで日本人初の金メダルをもたらし、「女子マラソン王国日本」の旗印を名実共に世界に認めさせた高橋尚子選手が引退を表明しました。
高橋尚子引退:会見で表明「完全燃焼、さわやかな気持ち」 - 毎日jp(毎日新聞) から2008年10月28日22時5分に引用2000年シドニー五輪陸上女子マラソン金メダルの高橋尚子(36)=ファイテン=が28日、東京都内で会見し、競技生活からの引退を正式表明した。理由について高橋は「練習でどう試行錯誤しても、全力でやっても、納得いく走りができなくなった。肉体的、精神的に限界を感じた」と説明。しかし、現在の心境については「自分の中では完全燃焼。さわやかな気持ちです」と笑顔で語った。
もう選手としての走る姿が見られないと思うと、やっぱり寂しさを感じてしまいます。ここ4年間は誰が見ても選手としてのピークが過ぎている印象を隠し切れませんでしたが、それでも期待を抱かずにはいられない選手でしたからね。そのあたりが高橋尚子という選手が持っていた「華」というものだったのかもしれません。
高橋選手のオリンピックへの調整方法は極限まで仕上げるというスタイルでしたが、今やこのスタイルは北京五輪マラソン女子日本勢惨敗の元凶になってしまいました。極限まで仕上げる方法は、選手の能力を最大限に引き出しますが、リスクが有り過ぎるだけではなく、選手寿命を縮めるのです。それは皮肉にも、高橋選手自らの可能性をも失わせてしまったと言えるでしょう。一流選手の選手寿命が長くなるこれからの時代に、選手寿命を縮める調整方法は受け入れられないのです。
「もう少しうまく調整できれば、もっと走れたのに」という思いはありますが、引退となった以上、高橋選手が歩んで来た選手人生をできる限り後続に生かして欲しいと祈りたいです。今となっては、色々と批判してきたことも事実ですが、高橋選手が歩んで来たマラソン人生に盛大な拍手を送りたいですね。
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・【Qちゃん引退】高橋会見(1)「プロとしての走りができなくなかった」 - MSN産経ニュース
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