行政のトップに立つと、公共の利益のために個人の権利に損害を与える決断をせざるを得ないことは仕方ないことだと思います。しかしながら、権力を一度持ってしまうと、公共の利益が個人の権利を優先を理解すべきだという考えを持ってしまうのが権力者の性かもしれません。
園児の農園を大阪府が強制収用…第2京阪名道路建設で : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) から2008年10月16日22時0分に引用2010年3月供用開始予定の第2京阪道路の建設工事を巡り、大阪府は16日、「保育園児の農園がある」として用地売却を拒否している同府門真市の社会福祉法人「北巣本福祉会」に対し、用地を強制収用する行政代執行を行った。
用地は、同法人が運営する北巣本保育園近くの約770平方メートル。売却交渉は約5年前から始まったが、園児らが耕作した農作物を給食に利用するなどしており、同法人側は「食育の場として重要」と売却を拒否。府収用委員会が今年3月に土地収用の裁決を行ったため、同法人は大阪地裁に行政代執行の停止を求めたが、「農園を代替地に移すことは可能」などとして却下され、大阪高裁に抗告中だった。
この農園に植えられているサツマイモは2週間後に控えていることもあって、所有者側は2週間後の収穫まで待って欲しいと要請していたものの、橋下知事はそれを竣工の遅れによって予想される損害を理由にはねつけただけではなく、「なぜ2週間早くイモ掘りをしなかったのか。もっと早く園児を喜ばせる方法があったはずだ」 (※1)と
所有者である保育園側を批判していますが、批判するのは明らかにお門違いと言わざるを得ないでしょう。今回の行政代執行自体に対しては仕方がないと思いますが、所有者側を批判するのではなく、批判を甘んじて受けるのがスジのはずですからね。
今回の行政代執行で思い出したのですが、橋下知事の考え方は、今や何かの生霊に取り付かれかのように妄言を吐きまくる中山成彬前国交相の「成田ゴネ得」的な考えに近いのかもしれません。事実、橋下知事もかの中山発言に対して、理解を示すかのような発言をしていますからね(※1)。中山発言を全面的に否定できないことは確かですが、政治家としてのカンがあるのであれば、生霊に取り付かれたかのような妄言を繰り返す中山氏とは、あまり関わらない方が良いと思います。
橋下知事は知事は、弁護士出身で法律には精通しているはずですが、光市母子殺害事件の弁護団に対する懲戒請求の件なども考えると、法の重さというものを理解していない気がします。民主主義国家である以上、「ゴネ得」をもたらして批判されるのも、行政代執行で批判されるのも、所有者ではなく行政側にあるはずですからね。
この記事の関連リンク
・野菜刈り取られ…涙ぐむ園児 保育園の畑を大阪府が行政代執行 (1/2ページ) - MSN産経ニュース (※1)
・asahi.com(朝日新聞社):中山前国交相、再び大阪批判 橋下知事「戦略的な発言」 (※2)
・行政代執行 - Wikipedia
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・プロの発言としては論外でしょう(橋下知事、母子殺害事件の弁護団懲戒請求の件で敗訴)
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しっかり理解していますよ。
ですから、行政代執行に対しては理解していると言っているではないですか。
私が言っているのは、土地収用が公共の利益のためとはいえ、個人の権利を侵害しているということだけで、それが反対だとは言ってないのです。